FC2ブログ
アンラッキー・デイズ
『アンラッキーな日々はラッキーな日を創る大きな前ふりである』(J.B.キング)
DATE: 2010/05/03(月)   CATEGORY: 日記
7の椅子終演!!
昨日で無事7の椅子『6』が終了した。

観に来ていただいたお客様、本当にありがとうございました!
最初はどうなるかと思いましたが、終わってみたら大盛況の中幕を降ろしました。

外部演出は何度もやっているが、今回は7の椅子の『本公演』。少し勝手が違う。7の椅子にとって初めて外部演出を頼んだのだ。
これまでの徳永演出を求めるお客さんが多いの中、果たして私の演出が通用するのかどうか、非常に悩んだ。

悩んだ挙句、もういいやとふっきれた。

私が演出する以上、西永色に染まるのは当たり前のことで、無理して徳永色に持っていこうとするのはお門違いだし、できるわけが無いのだ。

ふっきれたのは稽古初日の飲み会だったため、それからは迷いがなかった。

ただ、徳永氏の書き上げてきた本は非常に難解なものだった。


1話目の『告解』なんて、初めて読んだとき頭の上に『?』が4~5個浮かんだ。

だが、もうやるしかない。ちょこちょこ現場で台本をいじらせてもらい、本番使用となった。ただ、最終決定は本番1日前まで模索し、本番中も台詞を変え続けた。

どうしたら伝わるのか。1番苦労した本だ。

だが、あのミステリー具合や、禍々しい話。非常に好きな作品のひとつになった。


第2話は『忘告』。

最初、徳永氏の書き上げてきた本は『夢告』というタイトルで、全く別物の台本だった。ラストで主人公がピストル自殺するという最高に酷いバッドエンディングであり、『告解』同様難解で、頭の上に『?』が7~8個浮かび上がった。そのためやむなくお蔵入りとなったのだ。

で、数日後この『忘告』があがってきた。

本をはじめて読んだ時、素直に良い話だなと思ったし、泣きそうになった。

キャスティングで非常に困ったが、主役は劇団員の福田君と儒河ちゃんを選んだ。
このキャスティングで正解だった。二人の純粋な気持ちが観客の心を掴んだのだろう。

ただ、稽古場ではダメ出しの嵐であった。
繊細な芝居だけに、嘘はつけないなと。

ラストで、1話の麻美を登場させたのは、当初台本になく、付け加えさせてもらった。
その方がリンク具合が面白かったからだ。

また、手紙の映像で主人公が映像を止めろと泣き叫ぶシーンも当初台本になく、付け加えさせてもらった。
その方が、彼の本心であろうと思ったのだ。

二人は私のダメ出しに、確実に答えてくれた。

お客さんの感想で、「泣いた」と言う声を沢山聞けて、非常に嬉しかった。


第3話『Lying,Lied,Lie again』
唯一の再演だ。

ただ、私は初演を見ていない。
しかも演出が違うのだ。当たり前だが、初演とは全く違うものが出来上がったのだろう。まあ、観てないのでわからないが…。

ただ、井口さんと笹倉氏は初演と同じ役をやってもらった。
お互い、初演のリベンジをかけての再演となった。

十分に役目は果たしたであろう。まあ、初演を見ていないのでわからないが…。

稽古場でたくさん笑わせてもらった。父の舌ったらずキャラができあがった時、笑いすぎてお腹が痛くなった時もあった。

佐々木君、ピーチ、農塚さん、という新しい要素が絶妙な化学反応を起こしていて、観ていて清々しかった。

やはり再演するだけある作品で、一番反響が大きい作品となった。

これが3話目であったため、2時間芝居を観終わった印象が、良いものになったのであろう。


そして演者9人、全員誰一人かける事ができない、非常に濃密な公演になった。

作家の徳永氏に最高の賛辞を送りたい。
こんな毛色の違う作品をかける才能に慄き、うらやましく思い、負けてられないと思った。
良い経験をさせて頂いて、ありがとうございます。

そして長くなるが、役者の印象を述べておきたい。


井口千穂
彼女の安定感といったら、半端なかった。さすが、看板女優だけある。ただ、冒頭のマジックは本当に苦労していた。今後、徳永氏にマジックは書かないでほしいと言うしかないだろうが、あれがあったから、客の心を掴んだのも事実だ。可愛さと、キレを兼ね備え、2の線と3の線、両方できる非常に素晴らしい女優の一人だ。


福田英和
彼も7の椅子の看板俳優だ。稽古場、本番と容赦無いダメ出しをさせてもらったが、彼はくじけず、考え、悩み、跳ね返してきた。その結果が舞台に出たのだろう。長いつきあいがあるだけに、こちらも妥協はしたくなく、本気で演出した。素直で素朴な気持ちで動く演技に、人は惹きつけられるのだろう。

 
山口なな
彼女も看板女優の一人だ。7の椅子は看板がいくつあるんだってぐらい、層が広い。カメレオン的に芝居を演じ分けられる彼女。そんな彼女も稽古中何度も壁にぶち当たって悩んでいた。でも、私も彼女も諦めることなく、必死に考え、答えを導き出した。末恐ろしい女優の一人であることは間違いない。井口さんと今回お休みした山本亜希ちゃんには持ち合わせていない、彼女にしかできないポジションを持ち合わせ、7の椅子には欠かすことのできない存在である。


笹倉和樹
彼こそ、7の椅子のリーサルウエポンだろう。3話の父はヤバすぎた。元々芝居のセンスは抜群にあり、ただ、私の観た7の椅子ではそこまでフューチャーされていなかった。だが、終演後、一番お客さんを惹きつけたのか彼だっただろう。彼の芝居の安定感はさすがで、さらにさらに縁の下の力持ち的な存在で7の椅子を引っ張っていてくれた。これからも劇団を支え続けてもらいたいし、彼がいない7の椅子はありえないだろう。


ピーチ
1月に引き続き、連続の共演で、やりやすかった。元々『トライフル』という舞台で彼女の恐るべき芝居センスを発見し、どうすればこの良さをお客さんに届かせる事ができるのか? それを模索した1ヶ月だった。3役やってもらったが、どれもキチンと成立させていた彼女の演技に関心したし、嬉しくもあった。しかも芝居がブレない。ミスもない。セリフもカマない。全7ステージ1度もだ。今後どう成長を見せてくれるか楽しみな女優さんだ。


佐々木光弘
言わずと知れた猫☆魂の看板役者だ。もう稽古場でイキイキしてた。イキイキしすぎて「馬鹿なのか?」と本気で思った。客演という事で、自由にやれたのだろう。彼の演技はもう長年見すぎてよく分からないことになっていたが、やはり凄いのだ。本番でお客の心を掴むセンスは天性のモノなのではないだろうか。まあ、がんばった。お腹こわしてたけど。感謝。


川本浩之
もう抜群の安定感と芝居のうまさ。鉄の心臓。言うことない役者さんだ。1話と2話しか出番がなく、本領発揮とまでは行かなかったかもしれないが、あれぞ川本節であり、川本イズムであるのだろう。全てのステージに全力投球する姿にプロの力を感じた。色々な現場に引っ張りだこなのもわかる。打ち上げでバカ話に付き合ってくれたので、またお互いゆっくり落ち着いたら飲みたいものだ。


農塚誓志
非常にコミカルで、観ている人をトリコにする力を持つ貴重な役者さんである。また人柄が素晴らしい。心が広く、このカンパニーでも良い兄貴分的な存在であった。まだまだまだまだ様々な引き出しを持っているに違いない。その引き出しを全部開けてみたいと思った。3話のトリッキーな役は引き出しを開けられたのであろうか?


儒河
心が白く、その真っ白なキャンバスを西永色で染めさせてもらった。新人らしからぬ度胸で、初めて彼女を観た観客は戸惑うのだろう。なんだ、この子は、と。もちろん良い意味で。これからどんな女優になるか非常に楽しみだ。もっともっと経験値を上げ、磨きがかかった時、もはや手の届かない場所に行ってしまいそうな、そんな未来を感じさせてくれる。嘘をつかない芝居をする貴重な存在であった。


役者以外で、制作の安田さん。ありがとうございました。あなたの存在は大きすぎます。7の椅子をどんどん育ててください。

舞台監督、照明、音響、美術、映像、制作の皆さん。本当に本当にありがとうございました。

最後に観に来ていただいたお客様。ありがとうございました。
これからも『7の椅子』を宜しくお願いします!


楽しい時間というのはあっという間で、
時間が経つのが早すぎるのだ。


またいつの日か呼んでいただける様、こちらも成長したい。



というわけで、長くなったけど、終わり!!
スポンサーサイト



[ TB*0 | CO*0 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © アンラッキー・デイズ. all rights reserved. ページの先頭へ